「葦原の 瑞穂の国は 神ながら…」と詠われるように、
万葉の昔から、私たちの祖先は、丹精込めて稲穂を育て、
収穫したお米を炊いて、一日一日を積み重ねてきました。
その営みの根本は、いまも少しも変わっていないように思います。
晴れた日も、雨の日も、風の吹く日も、
わたしたちは、毎日毎日、ごはんを食べて生きている。
暖かな日も、凍える日も、ごはんがあれば、生きていける。
精米技術の向上によって、多種多様な高品質のお米が手に入り、
また、炊飯器や炊飯用の鍋など、高性能な調理器具が次々と生み出されているいま、
「ごはんを炊くことができない」という人は、おそらくいないでしょう。
けれど、「おいしいごはんが炊ける」と自信を持っている人は、
実際、どのくらいいるでしょうか。
なにで炊く? どう炊く? どんなお米を選ぶ?
炊飯環境の多様化ゆえに、迷い、惑う人が、
じつのところ、増えているような気がします。
お米を「洗う」。
水に「浸す」。 |
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火加減をして「炊く」。
時間をかけて「蒸らす」。
拾い上げてみると、とても単純なプロセス。
炊飯器でも、鍋でも、土鍋でも、同じことです。
正しく理解し、確実に、ていねいに行うことで、
あなたのごはんは、必ず、もっとおいしくなる。
「『喫飯』だけが人生の大事なのではなく、
『炊飯』の中にも人生の大事が含まれていることがわかります。」
生涯、ごはんと向き合った料理人・辻 嘉一氏が、その著書に遺した言葉です。
基本に忠実であること。
過程をおろそかにしないこと。
臨機応変に、こころを柔軟に保つこと。
わたしたちが、未来に向けて重ねていく日々を、
実りある、豊かなものにできるように、
いま一度、その基本であるごはんの炊き方をおさらいしました。
あなたと、あなたの大切な人の健やかな毎日のために、
役立てていただければ幸いです。 |
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