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ごはんで給食フォーラム 平成18年度

テーマ1 “家庭・学校・地域”の連携によって育む食育


 近年、国民のライフスタイルや価値観が多様化するに伴い、食生活を取り巻く環境が変わってきました。その中で食に対する感謝の気持ちや優れた食文化が失われつつあります。食習慣の乱れから感情の不安定な子どもたちが目立つようになり、肥満や生活習慣病も低年齢化しております。

 このような状況のなか、平成17年7月15日に食育基本法が施行されました。「食育」は、知育、徳育および体育の基礎となるべきものであり、「食育」を通して豊かな人間性を育むことができるようにすることを目的としています。「食育」を国民運動として推進するために、“家庭・学校・地域”が連携、協力することが期待されています。

「本物の体験」が子どもたちを育てる <大村氏>

 ある学校では、米や野菜の栽培・収穫、料理、実際に食べている給食の栄養分析などを行っているとのことですが、「本物の体験」を通して得られるものが非常に大きいのかなと感じました。体験学習を通して食べ物が生き物であることを身近に感じることができたり、自分たちが育てたものは大事に食べようという気持ちも芽生える。それによって好き嫌いもなくなるのではないかと思います。“家庭・学校・地域”が連携して「食育」に取り組んでいる好例と言えるでしょう。

生産者、自治体、保護者などの協力が大切 <武正氏>

 埼玉県では、お米をはじめ、野菜、小麦、醤油、味噌など、多くの地元産の食材が給食に使われています。「地産地消」のムードが盛り上がったのは7、8年前。

 地元産のお米を給食に採用してもらうため、学校関係者、地域の給食関係者、保護者、生産者などが一体となって取り組み、実現しました。やはり地元の食材となると子どもたちも大事に食べてくれるようです。生産者としてはとてもうれしいことですし、責任も感じます。

「食育」は情報発信から始まる <金丸氏>

 学校給食の栄養士さんや、給食の食材を提供する地元の生産者が積極的に情報を発信している地域は、安全な食品を選ぼう、バランスのとれた食事について真剣に考えていこうという意識が、家庭を中心に地域社会全体に広がっているように思います。

 東京都のある自治体では、「親子の料理教室を開催したいので、土日に小学校の調理室を開放してほしい」とのPTAの要望を受け入れ、地元の料理人がボランティアでレシピや調理法を紹介している事例もあります。

 「食育」を通して、食料自給率の向上、日本の食文化の継承、子どもたちの健康な心身の成長がかなえられるという思いは、今や誰もが共有しているのではないでしょうか。それをきちんと実現していくためには、“家庭・学校・地域”のどれが欠けてもいけないのだと思います。

有意義な教育現場での「食育」 <堀氏>

 私は「食育」の基本は家庭にあると思っています。私自身、料理や栄養のバランスについて母に教わりました。

 ただ、今娘が通っている幼稚園では、野菜を育てたり、収穫した野菜でクッキングをする機会を積極的に作ってくださって、それがすごく子どものためになっていると感じているんです。

 教育現場での「食育」も有意義なんだなと思うようになりました。

忙しい親へのアドバイスがあったらいい <香坂氏>

 特に「食育」を意識したことはありませんが、おかずの彩りに配慮する、子どもの口にあわせず家族みんなで同じものを食べる、といったことはごく自然にやっています。ただ、子どもにいろいろな食体験をさせてあげたいと考えていても、私を含め、今の時代は共働きが多く、毎日忙しくてなかなか手のこんだ料理を作ってあげられない現実もあるのでは。

 そんな悩みを抱えている保護者の皆さんを対象に、学校給食のメニューを作っている栄養士さん、家庭科の先生、自治体などが、「簡単につくれる主菜教室」「ごはんにあうおかず教室」など、おいしくてバランスのいいお料理レシピをレクチャーする機会を設けてもいいのかなと思います。